北軽井沢の四季 9月5日号
   
噴火その後
9月4日の朝、噴火後はじめて北軽井沢に行きました。私の山荘のある北軽井沢栗平は、当日の風向きの影響で、一番火山灰が降った地域だったので、どうなっているだろうと心配でした。国道、県道は除灰が済んでいましたが、町道はご覧の通り。火山灰の道です。

山荘のテラス
テラスも火山灰でびっしりでした。噴火して間もなく雨が降ったので、これでも大部分は流れたあとです。しかし雨のせいで火山灰が固まり、箒で掃いたくらいでは落ちない状態でした。水圧で除去するしかないでしょう。

小さな火山礫
このあたりでは火山灰(直径2mm以下)に混じって、小さな火山礫(直径2mm以上)もたくさん降りました。直後に地元の人に採取してもらったので、大きいものはなかったのですが、小さなものはたくさんありました。
当日に採取した火山礫の写真はこちらです。

灰まみれのキャンピングカー
ご覧の通りの有様です。鹿児島で灰まみれの自動車の映像を見たことがありますが、まさか自分の車がこうなるとは夢にも思いませんでした。

噴火当時の様子を語るNさん
Nさんは私の山荘のすぐ向かいに住んでいます。Nさんの話しだと、当日、まずものすごい音がして、数秒後に家全体がドーンと下から突き上げられるように揺れたそうです。二階から見ると真っ黒な噴煙が頭上を覆い、しばらくするとまず小石があられのように降ってきたそうです。大雨の時のようにザーーーッと音がしたそうです。この道には今でも火山灰と小石がたくさん落ちています。この日は何人かの人に噴火当時の様子を聞きましたが、およそこの証言と同じです。このほか、山頂付近に稲妻(火山雷)を見た(1人)、噴火直後に北斜面に細い溶岩流を見た(4人)、ガラスや雨戸が激しく揺れた(多数)、噴火後10分ぐらい不気味な地鳴りを聞いた(2人)、爆発音はドーンという感じではなく打ち上げ花火のようなパーンという音だった(多数)、などの証言も得られました。

キーちゃんと元ちゃんのお手柄
ハイロン地区に住む友人キーちゃんと、二度上峠下に住む元ちゃんには、噴火直後に電話をして、新聞紙を敷いて火山灰を集めるよう依頼してありました。噴火後雨や風があると、微粉末はすぐに失われます。その意味で、噴火直後の火山灰は分析上貴重な資料です。これは大学の研究室に送ることになっています。

火山灰を落とす
キーちゃんは花農家です。雨が降ったとはいえ、細かい火山灰がついているので、出荷前に洗浄する必要がでてきました。こんなところにも噴火の影響があるのですね。

北軽井沢写真集 CD-ROM版  北軽井沢写真集 ダウンロード版

ご感想・取材情報などはこちらからお願いします。